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参考記事: デーバナーガリー文字(サンスクリット語・ヒンディー語・ネパール語など)のキーボード配列

サンスクリット語とかヒンディー語とかネパール語とかマラーティー語とかにつかわれるデーバナーガリー文字(देवनागरी devanāgarī [デーヴァナーガリー])をあつかうには、対応しているフォントが必要ですが、これには Windows XP に標準でふくまれている「Mangal」があります(ただし、いいデザインとはいえないようなゴシック体のものですが)。また、Microsoft Office にある「Arial Unicode MS」にもデーバナーガリー文字がふくまれていて、あたらしいバージョンのものは「Mangal」とちがっていいデザインの文字になりました。さらに、フリーのフォントもいろいろあります。

XP の標準の状態ではデーバナーガリー文字をあつかえるようにはなっていないようです。コントロールパネルから「地域と言語のオプション」をひらいて、「言語」タブのなかの「補足言語サポート」の「複合文字や右から左方向に書く言語(タイ語を含む)のファイルをインストールする」にチェックをいれて、「適用」をクリックします。

フォントがインストールされているだけでは、IME パレットとか ATOK 文字パレットのようなところから、いちいち文字をひろって入力しなければいけません。キーボードから直接入力するためにはキーボードの設定が必要です。以下、サンスクリット語のばあいを Windows XP で説明しますが、これでヒンディー語とかも入力できます。

コントロールパネルから「地域と言語のオプション」の「言語」タブのなかの「テキスト サービスと入力言語」の「詳細」をクリックして、「設定」タブのなかの「インストールされているサービス」の「追加」をクリック、「入力言語の追加」で「入力言語」にサンスクリット語をえらびます。サンスクリット語にすれば、キーボードは標準で「デバナガリ - INSCRIPT」になっています。

こういうふうにしてキーボードを追加すると、言語バーのいちばん左に「JP」とかの2文字の略号のアイコンがあらわれます。ここを左クリックすると設定してあるキーボードの一覧がでてくるので、サンスクリット語なら「SA」というアイコンをえらびます。この操作は[Alt]+[Shift]でもできます。キーボードをいくつも設定しているばあいは、この操作をするたびにキーボードがかわっていきます。このとき左右の[Shift]キーでキーボードがかわる順序が逆になります。

このキーボードの配列は、Windows の「スクリーン キーボード」でも一応みることができますが、たりないところがあるみたいです。そこで、つぎにこの「デバナガリ - INSCRIPT」のキーボード配列の図をしめして、多少説明をくわえたいとおもいます。

●そのまま

devanāgarī key1

●Shift

devanāgarī key2

●AltGr

devanāgarī key3

●AltGr+Shift

devanāgarī key4

モモ色のキーはほかの文字のあとにうつことで、母音とかをくわえることができます。

結合文字を入力するには、まず最初の子音をふくむ基本文字をうち、そのあと「d/し」のキーにあるビラーマ(विराम virāma [ヴィラーマ])をつけて、子音だけにします。それから、つぎの子音をふくむ基本文字をうつと、最初の子音との結合文字になります。3つ以上の結合文字も、これとおなじことをくりかえせば入力できます。

よくつかわれる結合文字 ज्ञ jña、त्र tra、क्ष ka、श्र śra は、それぞれ[Shift]の「5/え」「6/お」「7/や」「8/ゆ」にわりあてられています(上に説明したやりかたでも入力できます)。

र् r との結合文字は、[Shift]の「3/あ」「4/う」をつかって入力できます(上に説明したやりかたでも入力できます)。[Shift]の「3/あ」(モモ色)を基本文字か結合文字のあとにうつと「子音(群)+ra」の文字になります。このキーは、土台になる文字(基本文字か結合文字)のあとにビラーマと ra をうったのとおなじことです。また、[Shift]の「4/う」(黄色)を文字のまえにうつと、子音のまえの र् をあらわす部分を土台となる文字につけくわえることができます。このキーは のあとにビラーマを入力したのとおなじことです。

サンスクリット語とヒンディー語ではつかわれない結合文字がネパール語とマラーティー語にはあります。それは子音のまえの र् をあらわす部分が文字の上ではなくて左側につくもので、ネパール語で परेली रेफ pareli reph (まつ毛の R 字)とか परेली र pareli ra (まつ毛のラ)といわれています。これを入力するには、ビラーマつきの を入力したあとに[Ctrl]+[Shift]+「1/ぬ」をうちます。そうすると「まつ毛のラ」(र्‍)になるので、そのあとに土台になる文字を入力すると、「まつ毛のラ」がついた結合文字になります(ネパール語とマラーティー語の「まつ毛のラ」」)。

a 以外の母音を結合文字につけるときは、基本文字とおなじように、結合文字をまず入力したあとにモモ色のキーの母音をうちます。

「そのまま」と[Shift]だけではわりあてがたりないので、[AltGr]キーもつかいます。[AltGr](Alternate Graphic)というのは右の[Alt]キーのことです。このキーがないばあいは[Ctrl]+左の[Alt]がかわりになります。左の[Alt]だけではこの役わりははたしません。

「デバナガリ - INSCRIPT」はデーバナーガリー文字をつかう言語をひととおりあつかえるようになっていてサンスクリット語専用というものではないので、サンスクリット語ではつかわれない文字がたくさんふくまれています。Windows XP の「ヒンディー語 トラディショナル」と「マラーティー語」というキーボードは「デバナガリ - INSCRIPT」とだいたいおなじものですが、「ネパール語」のキーボード配列はだいぶちがっています。

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2008.01.10 kakikomi; 2011.05.16 kakinaosi

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