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『義経記』

源の義経がでてくる古典といえば、まずは『平家物語』があるけど、これは義経が主役なわけじゃない。義経が主役っていうと、『義経記』がある。この題名を最初にみたとき、とうぜん「よしつねき」だとおもったんだけど、これがなんと「ぎけいき」なんだよな~。訓よみの名まえをなにも音よみすることはないじゃないか…。

清少納言がつかえてたのは「中宮定子」だけど、これをたいてい「ちゅうぐう ていし」っていってて、これなんか「さだこ」だろうっていいたくなるけど、どうもほんとはどうよんだかわかってないらしくて、音よみだと失礼にならないから「ていし」なんだそうだ。音よみだと無難っていうのはなんなんだろう。けっきょく中国崇拝っていうのか、漢字がありがたいのか。

『義経記』を「ぎけいき」ってよむのもそのながれなんだろうな。でも「定子」とちがってほんとのよみははっきりしてるのに。もっとも「よしつねき」ともよまないことはないらしいけど。

漢字でかいてるせいで音よみになっちゃったことばっていうのもいくつもある。「大根」はもともと「おおね」だったのが音よみの「だいこん」になった。「火事」ももともとは「ひのこと」だったのが音よみの「かじ」になった。ほかにも、やまとことばだったのに漢字でかいたせいで音よみになったものとして、「見物(みもの けんぶつ)」「返事(かえりごと へんじ)」「心配(こころくばり しんぱい)」「出張(でばり〔ではり〕 しゅっちょう)」なんかがある。いまとなってはしょうがないけど。

2005.01.15 kakikomi

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