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母音・半母音としての「L」と「R」

कृष्ण kṛṣṇa [kr̩ʂɳə]/ऋग्वेद ṛgveda [r̩ɡʋeːd̪ə]サンスクリット語の文法で、L と R は半母音ってことになってるんだけど、これはちょっとふしぎにおもえるかもしれない。こういうことになってるのは、サンスクリット語には母音としての L と R があるからで、これをローマ字にうつすときは、ふつうそれぞれの字の下に点をつける(発音記号だと下にみじかい棒をつける)。日本語にうつすときは、クリシュナとかリグ・ベーダとかの「リ」みたいに、たいていどっちも「リ」にしてる(クリシュナの s と n についてる点は母音としての発音ってこととはちがう)。こういう母音に対する子音だから、L と R は半母音ってことになってるわけだ。

L と R が半母音だっていうのは、英語についてもいえないことはない。table とか people は一見母音がひとつしかないけど、2音節の単語で、最後の L が母音としてのはたらきをしてる(発音によってははっきり母音だったりもする)。それに、アメリカ英語なら bird の ir なんかは舌をまるめる母音だから、こういうのを母音としての R ってかんがえることもできる。そうすると lead の L とか red の R は半母音ってことになるだろう。じっさい『ウィズダム英和辞典 第2版』(三省堂)は R を半母音にしてる。

英語の発音についてこんなふうにかんがえてみれば、サンスクリット語の発音の分類もそれほどふしぎじゃなくなるとおもう。

リグ・ベーダ:リグ・ヴェーダ。

2005.09.29 kakikomi; 2010.04.27 kakitasi

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