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曜日の由来(5) 火曜日

日本語の火曜日は「火星の日」ってことだけど、英語の Tuesday は Sunday とか Monday とちがって惑星との関連がわかりにくい。Tuesday は「ティーウ(Tiu/Tiw)の日」ってことで、ティーウっていうのはゲルマン人の空と戦争の神だ。

火曜日つまり「火星の日」はラテン語で Martis dies [マールティス ディエース]で(逆の語順もある)、Mars [マールス](この属格が Martis)は火星のことだけど、もともとはローマの戦争の神の名まえだ(ギリシャのアレース)。だから、ラテン語の「火星(マールス)の日」は英語で「ティーウの日」って訳してとりいれられた。ただし、ラテン語は「マールス(神)の日」じゃなくて「火星の日」なんだけど、英語は「火星の日」じゃなくて「ティーウ(神)の日」になってる。

おんなじ戦争の神だから、ティーウはマールスにあたるってかんがえられたわけだけど、語源からいうとティーウはギリシャ語の Ζεύς [zděus ズデウス](ゼウス)、ラテン語の Jupiter [ユーピテル]、deus [デウス](神)、サンスクリット語の द्यौस् Dyaus [デャウス](天の神)、देव deva [デーヴァ](神)と関係がある(ゼウスとジュピター」)。

ドイツ語の Dienstag [ディーンスターク]も英語とおんなじようにラテン語を訳したもので、もともと「ティーウの日」だったけど、この神はゲルマン人の人民集会(Ding)のまもり神だったから、これにちなんだよび名になって、いまの Dienstag ってかたちになった(-tag は「日」)。

英語、ドイツ語とちがって、イタリア語の martedì [マルテディ]、フランス語の mardi [マルディ]は、ラテン語の Martis dies がそのまんま変化したものだから、こっちのほうは「火星の日」っていいかたがのこってる。

エスペラント語は基本的にロマンス語みたいなもんだから、ロマンス語とほとんどかわんない単語がおおくて、火曜日は mardo [マルド]っていう。mard- はフランス語からとった語根だろう。これに、エスペラント語の名詞語尾 -o をつけると mardoになる。

現代ギリシャ語の火曜日は Τρίτη [トリーティ]で、これは「3日目」って意味だ。もともと序数で、英語でいえば Third (day) ってことになる。「日」って意味の (η)μέρα [(イ)メーラ]が略されてる。「3日目」っていうのは、要するに週の3番目の日ってことだけど、かぞえかたとしてはふたつかんがえられる。そのことについては「曜日の由来(2) 土曜日と安息日」と「曜日の由来(4) 月曜日」参照。

アレース:アレス。 マールス:マルス。

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2006.07.17 kakikomi; 2009.05.05 kakinaosi

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