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ギリシャ語のリス、日本語のリス

きょう、2月22日はネコの日ってことで、これについてはまえにかいたけど(ネコの日」)、ネコっていえば、ギリシャ語でネコのことを αἴλουροςǎiluːros アイルーロス]っていう。このことばにはギリシャ語の「しっぽ」(οὐρά [uːrǎː ウーラー])がふくまれてるっていう説があるけど、ほんとにそうなのかはイマイチはっきりしない(ギリシャ語のネコ」)。で、これとはちがって、はっきり「しっぽ」(οὐρά)がはいってる動物の名まえがある。それはリスだ。

リスはギリシャ語で σκίουρος [skíuːros スキウーロス]っていう。現代語は発音がちょっとかわって σκίουρος [ˈskʲiuros スキーウロス]だけど、スラブ語からはいった βερβερίτσα [verveˈritsa ヴェルヴェリーツァ]っていうのも現代ギリシャ語にはある。

で、この σκίουρος は、分解すると σκιά [skiǎː スキアー](かげ)+οὐρά (しっぽ)で、「しっぽでかげをつくるもの」っていう意味だ。σκιάοὐρά がつながって(οὐρά が母音ではじまってるから σκιά は最後の母音がなくなる)、それに男性名詞の語尾 -ος [os]がついて、σκίουρος になる。リスはしっぽがおっきいから、こういうふうにいわれるようなったんだろう。

このギリシャ語の σκίουρος がラテン語の sciurus [スキウールス]になって、それが変化して語尾がついたりしたかたちがフランス語から英語にはいって、英語のリス squirrel になった。

日本語のリスは、ラ行ではじまってることからわかるように、やまとことばじゃない。漢字でかけば「栗鼠」だけど、これをそのまんま音よみすれば「りっそ」になる。それから「りっす」ってよみもある。この「りっす」が変化して「りす」になったってことらしいけど、「りす」ってよみは唐宋音だっていう説明もある。

「りっす」っていうのは古典にでてくる。それから漢語としては「りっそ」ってよみもあるわけで、たとえば「栗鼠毛[りっそもう]」なんてことばがある。リスの毛のことだけど、筆の外側にリスのしっぽの毛をつかうことがあるらしい。

「栗鼠」をそのまんま訓よみすれば「くりねずみ」になる。じっさい、リスの別名としてクリネズミっていうのがある。でも、これより一般的な別名はキネズミだ。木にすんでるネズミってことなんだろう。

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2007.02.22 kakikomi; 2017.05.23 kakitasi

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