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『科学用語語源辞典』

大槻真一郎著『独-日-英 科学用語語源辞典 ギリシア語篇』(同学社)っていう辞書がある。A5版で、426ページ、税こみ4725円。古典ギリシャ語(古代ギリシャ語)そのものの辞書じゃないけど、学名とかの語源をしらべるのにはちょうどいい。それに、ギリシャ語の単語そのものの説明としても、基本的な意味とか語源なんかがあっておもしろい。

最初に「ギリシア語文法要説」があって、そのなかに造語法の説明もある。学術用語に関しては、この造語法が重要だろう。そのあとに本編があって、最後にドイツ語と日本語と英語のさくいんがついてる。

本編の みだし語はギリシャ語だから、ギリシャ文字がわからないと みだし語からはひけないけど、学術用語の語源をしらべるときは さくいんからひくだろうから、ギリシャ文字がわかんなくてもつかえないことはない。それに、みだし語のギリシャ語にはローマ字とカナで発音がかいてある。

いわゆる理系の用語のほかに、学問一般にかかわる用語もでてくる。収録してる単語の数は、「序」によると「見出し語その他をあわせてギリシア語は2,500語余り,それから由来するドイツ語,英語,日本語は合わせて2万語ちかくなっている」。さくいんには、ドイツ語と英語がそれぞれ5,000語、日本語が1万語のってる。

たとえば φωνή をひくと、そのみだし語の下には(phōn)(プォーー)っていうふうにローマ字とカナで発音がかいてあって、アクセントがあるとこはカナだと太字になってる(「プォ」っていうのはよくないとおもうけど)。それから、女性名詞っていう表示があって、まずギリシャ語の説明がある。

[<語根 ΦΑ.☞φάω (☞φάσις<φημί)]音,声.

そのあとに、学術用語がドイツ語・日本語・英語の順でならんでるんだけど、英語はカッコにはいっててイタリックになってる。ドイツ語が中心で、英語はついでって感じなのかな(【物】は物理学、【医】は医学、【学】は一般学術用語、【地】は地学。表示の関係で、記号はすこしかえた)。

【物】Phon フォン (音の強さの単位) (phone),Phon·ation 発声 (phonation),Phono·graph 蓄音機 (phono·graph),~meter 測音器 (~meter),Tele·phon 電話 (telephone)[Tele· ☞τῆλε];【医】Phono·kardio·gramm 心音図 (phonocardiogram),A·phonie 無発音症,失声症 (aphonia)[A· ☞·,ἀν·];【学】Phono·graphie 表音,音標文字 (phonography);【地】Phono·lith 響岩 (phonolite

これの「ラテン語篇」もあって、こっちは1280ページ、税こみ2万1000円っていう、けっこうぶあつい本だ。

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 ・接尾辞 -oid

2007.05.20 kakikomi; 2010.12.27 kakitasi

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