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「トーン記号」じゃなくて「ト音記号」

アクセス解析の検索ワードに「トーン記号」なんていうのがあるのをみつけて、おどろいた。

「トーン記号」ってなんだ? すぐおもったのは「ト音記号」のまちがいだろうってことだ。音楽用語だから「トーン」っていうのがでてきてもおかしくないもんな。それにしても「トーン記号」とは…。おんなじ《音部記号》に「ヘ音記号」とか「ハ音記号」とかもあるんだけどなあ。

gfclefト音記号(ドイツ語で G-Schlüssel [ゲー・シュリュッセル]、英語で G clef)っていうのは渦のまんなかのとこが1点ト音(カタカナのトの上に点をひとつつける)だってことをあらわしてる記号で、この音名はドイツ式なら g1 (小文字の g の右肩に1)、イギリス式なら g (小文字の g)になる。ト長調をドイツ語で G-Dur [ゲー・ドゥーア]、英語で G major っていうことからもわかるとおり、日本語の音名のトはドイツ語・英語だと G だ。G のかたちが変化していまのト音記号になった。

おんなじように、ヘ音記号(F-Schlüssel、F clef)はふたつの点のあいだがカタカナ〔小字〕ヘ音(点がつかないカタカナのヘ)だってことをしめすもので、この音名はドイツ式だと f (小文字の f)、イギリス式だと F (大文字の F)になる。F のかたちが変化していまのヘ音記号になった。

でもって「トーン記号」で検索してみると、あるわあるわ、通販のサイトでト音記号のアクセサリーに堂々と「トーン記号」ってかいてあるのなんかがウジャウジャある! このまちがいって、いつごろからあるんだろ。

ところで、音楽のト音記号とはべつに「トーン記号」っていうのがちゃんとあった。それは色をあらわす記号で、「トーン」っていうのは色調のことだ。色調は明度と彩度を融合した概念とかいうんだけど、この色調について色の印象をあらわすイメージ・ワードをつかって、その英語の略記号が「トーン記号」としてつかわれてるらしい。それでも検索で でてくるのは、まちがった「トーン記号」のほうがずっとおおかったりする。

2007.12.19 kakikomi

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