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文法家のむすめのこども

『ギリシャ詞華集』のなかにこんな詩がある(9.489)。

γραμματικοῦ θυγάτηρ ἔτεκεν φιλότητι μιγεῖσα
 παιδίον ἀρσενικόν, θηλυκόν, οὐδέτερον.

grammatikû thygatêr eteken philotêti migēsa
 paidion arsenikon, thêlykon, ûdeteron.

グランマティクー・テュガテーレテケン・ピロテーティ・ミゲ~サ
 パイディオナルセニコン、テーリュコヌーデテロン。

ぶんぽうかの むすめが あいを かわして、うんだ
 こどもは、だんせい、じょせい、ちゅうせい。

韻律はエレゲイオン(→「古代ギリシャの韻律:エレゲイオン」)。ギリシャ語の名詞の性は男性・女性・中性の3つだから、文法家のむすめのこどもにも3つの性があったっていう、たわいのない内容で、とくにそれ以上の説明も必要ないだろう。文学的にはどうってことない詩だけど、『ギリシャ詞華集』にはこんなふうにそれなりにおもしろい詩がけっこうある。


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