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外来語のローマ字つづり

ローマ字 で ニホン語 を かく とき 外来語 は どう する つもり だ と か いう の を ときどき きく こと が ある。 でも 外来語 は ニホン語 な ん だ から、 ニホン語 の 発音 で ニホン語 と して かく の は 当然 だろう。 外国語 の つづり の まんま だったら つづり の よみかた に 例外 が はいりこむ こと に も なっちゃう し。

それ に たとえば 「ガラス」 って いう の を もと の オランダ語 の まんま glas って かいて、 これ を 「ガラス」 って よむ の は むり だろう。 やっぱり garasu って かかなきゃ しょう が ない。

ラテン 文字 (ローマ字) を つかってる ことば で 外来語 を どう してる か みて みる と、 インドネシア語 の 例 を あげる と 「クラス」 は kelas って かく。 英語 の class と か の つづり じゃ なくて インドネシア語 の [kəlas クラス] って 発音 を インドネシア語 式 に つづってる わけ だ。 それ と おんなじ で ニホン語 の 「クラス」 を ローマ字 で かけば kurasu だ。

フィンランド語 の 例 を みて みる と、 「銀行」 って 意味 の pankki [パンッキ] は 外来語 で 英語 と か の bank に あたる ことば だ けど、 フィンランド語 の 単語 は b- で はじまらない から p- に かわってる。 ただし あたらしい 外来語 に なる と bensiini [ベンスィーニ] (ベンジン) みたい に b- で はじまる もの も ある (ニホン語 で やまと ことば に は ラ行 で はじまる もの が ない けど、 漢語 を ふくむ 外来語 に は ラ行 で はじまる もの が ある の と おんなじ よう な こと だ)。 それ に して も この 「ベンジン」 も 英語 の benzine と か と は ちがう つづり で、 フィンランド語 と して の 発音 を フィンランド語 の つづり で かいてる。

ただし フィンランド語 で 英語 の 単語 を その まんま つかってる の を 最近 みた こと が ある。 それ と か 現代 ギリシャ語 で 「インターネット」 の こと は どう いってる の か ギリシャ語 の サイト を みて みたら、 ギリシャ 文字 に も なおさない で 英語 の まんま internet だった。

ニホン語 で も いちいち 訳さない で かたかな の まんま つかってる こと が いま は おおい けど、 フィンランド語 と か ギリシャ語 の ばあい も そんな よう な かんじ の こと な ん だろう。 ローマ字 だったら そう いう 英語 は 英語 の つづり の まんま かく こと に なる の か も しれない。 ただし それ は 外来語 を もと の つづり の まんま かく って こと と は ちょっと ちがって、 ただ 英語 の 単語 を その まんま つかってる って こと な ん じゃ ない か な。 そう いう ことば は 一時 的 な もの だろう し。

ニホン語 は 英語 を その まんま つかってる の と (発音 は かたかな 英語 だ けど) 外来語 と して ニホン語 に なった の と どっち も かたかな で かいてる から、 この 区別 は ちょっと あいまい だ けど、 外来語 の ローマ字 つづり は あく まで ニホン語 と して の 発音 を ニホン語 の ローマ字 の つづり で かく って いう の と、 英語 の 単語 を その まんま つかっちゃう って いう の は とりあえず べつ の はなし だろう。

ところ で、 おも に 外来語 に しか でて こない 発音 って いう もの が ある。 たとえば 「ファ、 フィ、 フェ、 フォ」 と か 「ティ、 トゥ、 テュ、 ディ、 ドゥ、 デュ」 なん か が そう だ。 これ は これ で つづり を かんがえなきゃ いけない。

「ファ」 に ついて は 理屈 から いえば hwa に なる だろう。 「フ」 の あと に つく ちいさい 「ァ、 ィ、 ェ、 ォ」 は ほんと は ワ行 の はず だ から、 その こと から いったら 「ファ」 は 「フヮ」 じゃ ない と いけない こと に なる。 「キァ」 じゃ なくて 「キャ」 って かく の と おんなじ こと だ。

これ が 「ヮ」 だ って いう の は 「ワンフー」 って いう 業界 用語 に も あらわれてる ん じゃ ない か な。 業界 用語 は よく ことば を ひっくりかえす けど、 これ も 「ファン」 を ひっくりかえして 「ワンフー」 に なった わけ で、 「アンフー」 じゃ ない とこ が おもしろい。 ただし 「ファン」 (2 拍) じゃ なくて 「フアン」 (3 拍) を ひっくりかえした の か も しれない。 「ファ」 が ちょっと いい づらくて 「フア」 に なってる ことば は よく ある けど、 その ばあい 「フア」 の 実際 の 発音 は 「フワ」 だったり する から (/hua/ って いう の は 母音 が つづいてる から、 /u/ の 影響 を うけて 途中 に [w] が はいって [huwa] に なる)、 「ワンフー」 に なる ん だろう。

kya を 「キ + ヤ」 って 意識 して 「キャ」 って かく の と おんなじ で、 「ファ」 も ニホン語 の 意識 から すれば 「フ + ワ」 だろう から、 ローマ字 は hwa って こと に なる。 hwa って いう つづり は 朝鮮語 の ローマ字 に も でてくる。 神話 [シンファ] って グループ は ローマ字 で Sinhwa って かいてる。

ただし 実際 に は かたかな で 「フヮ」 じゃ なくて 「ファ」 って かいてる って こと も ある し、 古文 の ハ行 に f を つかう こと から して も、 「ファ」 は fa で いい か な、 と も おもう (日本語のローマ字つづり」)。

「ティ、 トゥ、 テュ、 ディ、 ドゥ、 デュ」 に ついて は どの ローマ字 か に よって ちがい が ある。 新 日本式 なら (ヘボン式 も そう だ けど) ti、 tu、 tyu、 di、 du、 dyu って かけば いい けど、 訓令式 だ と di、 du、 dyu は いい と して も、 ti、 tu、 tyu は 「チ、 ツ、 チュ」 だ から 「ティ、 トゥ、 テュ」 に は べつ の つづり が 必要 だ。 t'i、 t'u、 t'yu って いう ふう に アポストロフィー を いれてる の を みた こと が ある けど、 これ は 訓令式 の 正式 な やりかた と は ちがう らしい。 これ に ついて は 訓令式 と して は きめて ない みたい だ。

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2008.09.19 kakikomi; 2012.10.02 kakikae

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