« 学術用語のよみかた | トップページ | 「ちがうよ」が「ちゲーよ」になるのはどうしてか »

セイキロスの墓碑銘

ムーサによびかける歌」で古代ギリシャの曲を2曲紹介したけど、楽譜がのこってるなかで、おんなじ感じのみじかい歌をもうひとつ紹介したい。

ὅσον ζῆς φαίνου,
μηδὲν ὅλως σὺ λυποῦ·
πρὸς ὀλίγον ἐστὶ τὸ ζῆν,
τὸ τέλος ὁ χρόνος ἀπαιτεῖ.

[hósoz zɛ̂ːs pʰǎinuː
mɛːdén hólɔːs sý lyːː
prós olíɡon estí tó zzɛ̂ːn∥
tó télos hokónos apaitêː

いきているかぎりは、かがやいていなさい。
おまえは決してかなしんではならない。
人生はみじかく、
時がそのおわりをもとめてくる。

MIDI

五線譜は調号がないような 調 にして、かりの小節線はこの手のものによくあるみたいにみじかいものにした。つづりのきりかたは伝統的なやりかたじゃなくて発音に即したものにしてある(古代人もこういうふうにきったりしてる)。楽譜の下の MIDI のロゴをクリックすると、MIDI ファイルでつくったメロディーがきける。実際にうたうときにはフレーズのきれ目にちょっとした やすみがはいったりしたかもしれないけど、もともと文字譜だし、そのへんのことはわからないから、単純に楽譜のとおりにしてある。

これは写本でつたわってるんじゃなくて、碑文としてのこってるんだけど、セイキロスってひとが墓碑銘として石柱にきざませたもので、1883年にトルコで発見された。1世紀ごろのものらしい。西洋音楽史の本で、最初のほうにちょこっと古代の音楽にふれてるのがよくあるけど、そういうのにはたいていこの曲がでてくる。

ムーサによびかける歌」の2曲とおんなじで、これも「歌詞が古典ギリシャ語の曲」で紹介したCD、「古代ギリシャの音楽/パニアグワ」と「Music of Ancient Greece/Halaris」と「Musiques de l'Antiquité Grecque/Bélis」にはいってるし、「Ancient Greek Music」ってサイトでもきくことができる。CDのほうは3つとも現代語式の発音でうたってるけど、Bélis のはちょこっと古典式がまじってるような…。それから Halaris のはなぜか歌詞を一部かえてる。

関連記事
 ・歌詞が古典ギリシャ語の曲
 ・ムーサによびかける歌
 ・「ギリシャ語記事一覧:詩

2009.04.23 kakikomi; 2012.10.09 kakikae

|

« 学術用語のよみかた | トップページ | 「ちがうよ」が「ちゲーよ」になるのはどうしてか »