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ネットでひける大辞典

古代ギリシャ語(古典ギリシャ語)の辞書で大辞典っていうと、いちばん権威があるのが Liddell & Scott “A Greek-English Lexicon” (Oxford)ってことになるけど、こういう辞書がいまはネットで利用できる。ただし補遺(Supplement)はない。

 Henry George Liddell, Robert Scott, A Greek-English Lexicon

  または

 philologus

用例で Perseus Digital Library にあるものにはリンクがついてて、辞書からそのページにいくことができる。ふたつめのサイトも辞書のなかみはおんなじで、用例のリンクからは おんなじ Perseus Digital Library のページにいく。どっちがつかいやすいかは、ひとによるかな。

ラテン語の大辞典っていうと、あたらしいほうの “Oxford Latin Dictionary” っていうのもあるけど、それよりふるい Lewis & Short “A Latin Dictionary” (Oxford)っていうのがあって、これも Perseus Digital Library で利用できる。

 Charlton T. Lewis, Charles Short, A Latin Dictionary

サンスクリット語の大辞典だと、1巻ものとしては Monier-Williams “A Sanskrit-English Dictionary” (Oxford)が有名で、これはつぎのウェブページで利用できる。

 Monier-Williams Sanskrit-English Dictionary

でも、サンスクリット語の大辞典っていうと、なんといっても Böhtlingk & Roth „Sanskrit-Wörterbuch“ (全7巻)だろう(ドイツ語)。これはつぎのページで利用できる。

 Grosses Petersburger Wörterbuch (Böhtlingk & Roth Sanskrit-German Dictionary)

Böhtlingk はこの辞書をだしたあと、7分冊の縮約版も出版したんだけど、これはたんなる縮約じゃなくて、さきにだした大辞典の用例はつかってない。この縮約版には Schmidt の補遺があって、その補遺もふくめたものがつぎのページで利用できる。

 Sanskrit-Wörterbuch in kürzerer Fassung + Nachträge zum Sanskrit-Wörterbuch (Böhtlingk + Schmidt Sanskrit-German Dictionary)

この3つはケルン大学のサイトなんだけど、ここにはほかにもサンスクリット語の辞書があって(大辞典じゃないけど)、「Cologne Digital Sanskrit Dictionaries」にその一覧がある。上の3つもここからいける。デジタル版以外にスキャンした画像版もある。

ところで、大辞典っていえばやっぱり OED つまり “The Oxford English Dictionary” (全20巻)の名まえがあげられるだろう。CD-ROM 版もあるし、ネットでもつかえることはつかえるんだけど、無料じゃない。イギリスの公立図書館なんかはそのネット版と契約してて、図書館の利用者は書籍版のほかに図書館のインターネットの端末でネット版を自由につかえるみたいなんだけど、日本の公立図書館でそういうとこはあるのかな。

この OED に匹敵する辞書がドイツにある。っていうか、ドイツのほうがさきだから、OED の手本のひとつになったともいえる辞書なんだけど、それはグリム兄弟の『ドイツ語辞典』(Deutsches Wörterbuch von Jacob Grimm und Wilhelm Grimm、全32巻、380分冊、出典集1巻)だ。1838年に編集作業がはじまって、第1分冊が1852年にでた(合冊第1巻は1854年)。弟ウィルヘルムは1859年になくなって、兄ヤーコプも1863年になくなった。辞書の編さん・出版はその後もつづいて、第二次大戦のあと東西ドイツに分裂しても、東と西が協力してつづけられた。で、とうとう最後の第380分冊が1961年にでて完結した(発行の日づけは まえの年らしい)。そのあと出典集が1971年にでたんだけど、本編が完結するまえの1957年には最初のAからFまでの改訂版が計画されて、この完結は2012年の予定。

この辞書の初版がネットで利用できる。実際にみてもらえばわかるけど、おおきな特徴としては名詞が大文字ではじまってないっていうのがある。それとか、19世紀のつづりだったり、みだし語のあとにラテン語訳がのってたりする。

 Deutsches Wörterbuch von Jacob Grimm und Wilhelm Grimm (Wörterbuchnetz)

ちなみに、日本語の大辞典には『日本国語大辞典 第二版』(全13巻、小学館)があるけど、これもネットで利用できる。ただし、OED とおんなじで、有料だけど。

関連記事
 ・電子版「LSJ」(Liddell & Scott: A Greek-English Lexicon)

2010.12.20 kakikomi; 2013.06.04 kakinaosi

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