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英語の「超」のいろいろ

日本語で接頭辞か副詞みたいにつかわれる「超」とにたようなのが英語にもある。

いくつかあるけど、まずはもともと英語にある単語からいくと、over が副詞として形容詞か副詞のまえにおかれたり、複合語の最初の要素としてつかわれる。

おんなじように副詞としても複合語の要素としてもつかわれるものに super っていうのもある。これはもともとラテン語の super [スペル](うえに、こえて)。

おんなじような意味のラテン語で ultra [ウルトラー](むこうに、こえて)っていうのも英語の ultra [アルトラ]になってるけど、これはいまいってる意味だと複合語の要素としてしかつかわれないみたいだ。

もうひとつ hyper [ハイパー]っていうのもある。これはギリシャ語の ὑπέρ [hypér ヒュペル](うえに、こえて)で、「超」の意味では複合語の要素としてつかわれる。

この4つは、オーバー、スーパー、ウルトラ、ハイパーっていう日本語にもなってるけど、こういうふうに、もとから英語にあった単語のほかにラテン語とギリシャ語起源の外来語もつかわれてるわけだ。

さらに、「超」みたいないいかたは新鮮な感じが必要っていうか、つかいふるされちゃうとべつのことばにとってかわられたりするもので、ラテン語 ギリシャ語だけじゃたりなくて、ドイツ語もつかうようになった。

ドイツ語からはいった uber [ユーバー]は副詞としても複合語としてもつかわれる。たとえば形容詞のまえで uber lame (超ダサい)とか、複合語で uber-cool (超カッコいい)とかいったりする。

もとになったドイツ語の über [ユーバー]にはウムラウト(Umlaut)の記号がついてるけど、英語としては記号をつけないほうがふつうだろう。

発音はカタカナだとドイツ語も英語もおんなじになっちゃうけど、発音記号でかけば、ドイツ語は[ˈʔyːbɐ]で英語は[ˈjuːbə]だから、おおきなちがいは「ユー」の発音だ。ドイツ語の[yː]っていう母音が英語にはないから[juː]になってるわけだけど、これはドイツ語の発音をカタカナで「ユー」ってかくしかないのとおんなじようなことだろう。

ultra 以外、つまり英語の over とラテン語の super とギリシャ語の ὑπέρ とドイツ語の über はおんなじ語源のことばで、インド・ヨーロッパ祖語にまでさかのぼれる。ってことはサンスクリット語にもこれに対応することばがあるわけで、そのサンスクリット語の単語は उपरि upari [ウパリ](うえに、こえて)だ。

2011.05.28 kakikomi

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