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ハンガリーの店のドイツ文字

「ヨーロッパ列車紀行」っていう番組でハンガリーのミシュコルツ(Miskolc)の旧市街がうつったとき、店の軒先にフラクトゥーア(ドイツ文字/ドイツ書体)の Háztartási Bolt っていう文字がみえた。

háztartási [ハーストルターシ]が「家庭」で、bolt [ボルト]が「店」だから、家庭用品店、つまり日用品の店ってことなのかな。となりの店の文字もフラクトゥーアだったんだけど、最後の2文字ぐらいしかみえなくて、なにがかいてあるのかはわからなかった。

それにしても、ドイツ語圏じゃないのにフラクトゥーアの看板みたいなのがあるんだな。まあ、ハンガリーはオーストリアのハープスブルク家に支配されてたから、そのあたりのなごりなんだろう。

ただし文字のつかいかたがちょっとちがう。s がドイツ語のフラクトゥーアとはちょっとちがってる。フラクトゥーアには、f みたいなかたちの「ながい s」と ふつうの「みじかい s」のふたつがあるんだけど、この区別はもともとはローマン体(ラテン文字/ラテン書体)にもあった(ſ と s)。で、みじかい s は音節のおわりだけにつかわれるから、そのやりかたでいくと Háztartási の s は ながい s になるはずなんだけど、ここではそうなってない。ハンガリーのフラクトゥーアは全部みじかい s なのかな?

ところで、フラクトゥーアはひろい意味のゴシック体の一種なんだけど、せまい意味の一般的なゴシック体(ブラックレター/テクストゥーラ)と混同されることがある。フラクトゥーアについてかいた参考記事でそのことにふれてるけど(安室奈美恵のタトゥーのこととか。ドイツ文字(フラクトゥーア)とドイツ語の筆記体」)、ここでも、ちがいをはっきりさせるためにテクストゥーラの Háztartási Bolt をあげておこう(みくらべやすいようにフラクトゥーアもつける)。

小文字はあんまりちがわないけど、大文字のちがいははっきりわかるだろう。

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2011.06.12 kakikomi

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