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イタリアの「だるまさんがころんだ」

NHK総合「世界ふれあい街歩き」の「アルプスが見える街② アオスタ(イタリア)」(2011.06.10)の回に、幼稚園で「だるまさんがころんだ」みたいな あそびをしてるのがうつったんたけど、そのとき こういうことばをとなえてた。

ミ・ラ・ノ・の・時・計 チクタク!

これは字幕にでてた訳で、イタリア語だと、

L’orologio di Milano fa tic tac!

 ロロロ(ー)ジョ ディ ミラーノ ファー ティク タク

っていうんだけど、「だ・る・ま・さ・ん・が・こ・ろ・ん・だ」みたいに音節ごとにくぎる感じで「ロ・ロ・ロ・ジョ・ディ・ミ・ラ・ノ・ファ・ティク・タク」ってとなえてた。だから字幕の訳にも中点がついてるんだろう。アクセントがある母音もとくにながくはなってなくて、おんなじながさでとなえてた。ただし tic tac は子音でおわってる音節だから(文章の最後ってこともあるのかもしれないけど)、ちょっとリズムがかわる。それから、「だるまさんがころんだ」には日本語のアクセントにもとづいた抑揚がつくけど、イタリア語のほうはそういう抑揚はほとんどなくて、fa がひくくなる以外は一本調子だった。

そういえば、日本でも関西だと「坊さんが屁をこいた」っていうらしいから、イタリアでも地域によってことばがちがうのかもしれない。

イタリア語の時計 orologio [オロロージョ]はラテン語の horologium [ホーロロギウム]が変化したもので、このラテン語はギリシャ語からはいった外来語なんだけど、もとのギリシャ語は ὡρολόγιον [hɔːrolóɡion ホーロロギオン](時をつげるもの)っていうことばで、もちろん時計のことだ。現代ギリシャ語だとアクセントがない最初と最後の音節がとれて ρολόι [ロローイ]になってる。

英語には、ラテン語が変化したフランス語からこのことばがはいって、horologe [ホラロッジ、ホラロウジ]っていうのがあるけど、これは「測時器」とか訳されて、日時計とか水時計とかのむかしからある時計のふるいよび名だ。それから、ラテン語のかたちのまんまの horologium [ホラロウジアム]っていうのもあるけど、これは「時計台、時計塔」っていう意味のほかに、大文字ではじめると星座の「とけい座」になる(とけい座は the Clock ともいう)。

2011.06.11 kakikomi

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