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怪獣の名前からつけた学名

まえ に ふれた こと が ある けど、 怪獣 の なまえ から つくった 学名 と して ゴジラサウルス (Gojirasaurus) って いう 恐竜 の なまえ が ある (ラテン語の学名のよみかた(の一例)」)。 英語 の Godzilla じゃ なくて ローマ字 の Gojira つまり もともと の ニホン語 の ゴジラ を つかってる の が おもしろい けど、 これ は この 学名 を つくった 学者 ケネス カーペンター が 東京 うまれ で ははおや が ニホン人 って こと も あって、 ニホン語 の 発音 を 尊重 した から だ って こと らしい。

サウルス の もと は ギリシャ語 の σαῦρος [sâuros サウロス] (トカゲ) で、 語尾 を ラテン語 の -us に かえて 全体 を ラテン語 に して ある。

それ から、 ガメラ を つかった 学名 も ある。 こっち は 恐竜 じゃ なくて 絶滅 した カメ で、 シネミス ガメラ (Sinemys gamera) って いう の が その 学名 だ (個人 てき に は シネミュス って よみたい けど)。

Sinemys を 分解 する と Sin-emys で、 意味 は かんたん に いう と 「中国 の カメ」 って こと だ。 sin- は ギリシャ語 の Σῖναι [sînai スィーナイ] (中国人 〔複数形〕) が もと で (これ は ラテン語 で Sinae [スィーナエ] に なった)、 この 語幹 が つかわれてる。

ギリシャ語 の Σῖναι は ふるく は プトレマイオス の 『地理学』 に でて くる。 中国 の 王朝 の なまえ 「秦」 (上古音 /dzien/、 現代音 qín/chin²) が この ことば の もと で、 これ が アラビア語 で صين īn [スィーン] に なった の が ギリシャ語 に はいった らしい。 ただし サンスクリット語 で चीन cīna [チーナ] に なった の が ギリシャ語 に はいった って いう 説 も ある。

emys は ギリシャ語 の ἐμύς [emýs エミュス] で、 カメ の 一種 な ん だ けど、 古典 に でて くる 動物 が 実際 に どう いう もの な の か は なかなか むずかしい。

ἐμύς は アリストテレース の 『動物誌』 と か 『動物部分論』 に も でて きて、 プリーニウス 以来 Emys って 訳されて きた らしい ん だ けど、 Emys は ヌマガメ って いえば いい ん だろう。 淡水 の カメ って こと に なる わけ だ けど、 『動物部分論』 に は 甲ら が やわらかい って かいて ある から、 スッポン の 一種 だ って はなし も ある。 ヌマガメ の 甲ら は やわらかく ない。

淡水 の カメ って いう の も なん だ か あやしくて、 LSJ って 略される 代表 てき な 古代 ギリシャ語 の 辞書 に は もともと 「fresh water tortoise, esp. Emys lutaria」 って かいて あった の が、 補遺 で 説明 が 変更 されて 「marine or fresh water chelonian, turtle」 に なった から、 そう なる と ウミガメ も ふくまれる って こと に なる わけ だ。

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 ・Godzilla の発音

2013.07.25 kakikomi

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